背景と目的
水耕栽培は土を必要としないので、室内で行うのが簡単である。 したがって、水耕栽培は自宅内で行える。 しかし、自宅内で水耕栽培をするのは簡単ではない。
そこで我々は、自宅で水耕栽培をするのに適した環境にするための研究をした。 本研究では、ミツバを使って実験を行った。 ミツバ(Cryptotaenia japonica HASSK.)は,日本で栽培されている山菜で、 ミツバの栽培の最も古い記録は、元禄時代(1688−1703)にある。 現在出荷されているミツバは、主に水耕栽培で育てられたミツバである。
参考文献:今津 正・織田弥三郎,栽培および野生 ミツバの・形態ならびに生態に関する研究,(1964)
ミツバの生物的な説明
ミツバは双子葉類である。双子葉類とは、子葉が二つで、 根は主根と側根に分かれている植物のことである。 双子葉類の主根は、長く伸びるので、栽培時には、十分大きな容器が必要である。
植物が成長するためには、光合成、呼吸そして蒸散が必要である。 光合成とは、二酸化炭素と水を材料にして、デンプンを作る。 作られたデンプンは、ミツバの一部になる。 呼吸では、酸素が取り入れられ、二酸化炭素が出される。 蒸散では、植物の体から蒸発した水が出てくる。