ミツバの生物的な説明
ミツバは双子葉類である。双子葉類とは、子葉が二つで、 根は主根と側根に分かれている植物のことである。 双子葉類の主根は、長く伸びるので、栽培時には、十分大きな容器が必要である。
湿度
1㎥の空気が含むことのできる水の量は空気の温度によって変化する。 この量を、飽和水蒸気量という。 下のグラフは、温度(横軸)が0℃から40℃のときの飽和水蒸気量(縦軸)を表したものである。
湿度の表し方には相対湿度と絶対湿度の2つの表し方がある。 相対湿度は1㎥の空気が含んでいる水の量から飽和水蒸気量を割ったものである。 絶対湿度は1㎥の空気が含んでいる水の量である。 上のグラフからわかるように、空気の温度が低くなると飽和水蒸気量は小さくなる。 したがって、空気の温度が低くなり、空気中に含まれる水が同じ場合、相対湿度は大きくなり、絶対湿度は変化しない。 下の図は、このことを図で表したものである。 空気の温度が低くなると、飽和水蒸気量(黒い四角)が小さくなる。 空気中に含まれる水(水色の部分)の量が変わらなければ、相対湿度は変わらない。 しかし、その空気がさらに含むことのできる水(灰色の部分)の量は小さくなる。
蒸散
蒸散とは、植物が根から水を吸い上げ、葉から水を出す現象のことを言う。 光合成には水が必要なので、蒸散を効率的にすることは、植物にとって大切である。 また植物は、膨圧と呼ばれる力を使って立っている。 膨圧とは、水の力で細胞膜が細胞壁に押しつけられる力である。 したがって、植物の中の水分量を適切に保つことが大切になる。
蒸散のしくみ
蒸散の速度の単位は、mol/㎠/s で表される。 molとは、6.02×10²³個の水分子の集まりのことを言う。 水分子において1molは18.02gになる。 蒸散の速度の単位は、1秒間に1㎠の範囲から放出される水の量を表している。 例えば、1mol/㎠/sは、1秒間に1㎠の範囲から放出される水の量が18.02gであるという意味である。
植物の蒸散は水ポテンシャルの違いによって起こる。 水ポテンシャルとはその空間がどれほど水を吸収しようとするかを表す量である。 空間の水ポテンシャルは様々な要因によって変化するが、ここでは湿度だけを考える。 水は下の図のように、空気がさらに含むことのできる水の量が大きい場所に移動しようとする。 空気がさらに含むことのできる水の量が大きいとき、水ポテンシャルは小さい。 逆に、空気がさらに含むことのできる水の量が小さいとき、水ポテンシャルは大きい。 下の図では、図の下部では水ポテンシャルが大きく、上部では、水ポテンシャルが小さい。
植物は、土の中と土の外の水ポテンシャルの違いによる水の移動を使って蒸散する。 よって、空気の湿度を適切にすることが必要になる。
抵抗
植物の葉の表面には境界層と言われる層がある。 蒸散によって植物から出る水蒸気は、この層を通らなければならない。 この層が厚いと、葉の中と葉の外の水ポテンシャルの違いが小さくなるので、境界層を少なくする必要がある。 境界層は、風が当たることによって、小さくなるので、風当たりの良いところで、植物を育てる必要がある。
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